あめのて

活字を垂れ流す

急にチョコレートが作りたくなって材料を買い集めていたら可愛い女の子と出会いLINEを交換して諦めた話

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今週のお題「バレンタインデー」

この時期になると、毎年思い出すことがある。

――あれは去年の今頃の出来事。

バレンタインデーが近付いていて、テレビやネットなど色々な所で、手作りチョコレートに関する情報が望まずとも入るようになってきた時期。所謂プラシーボ効果的な奴なのだろうか。僕は唐突に、それも猛烈にチョコレートを作りたくなった。

その当時、(というか今もだが)手作りチョコを貰えるあてなどなく、バレンタインデーにチョコレートが食べたかったら自分で買うか作るしか方法がなかった。そういったさみしい理由も相まって、僕は自分でチョコレートを作ることを決断した。

普段決断力のない僕も、一度決断したことに関してはすぐに行動を起こす。さっそくチョコレート作りに必要な材料を買い集めに街へ繰り出した。

どうせ作るなら本格的にやってやろうと、ネットで必要な材料と道具を調べ、複数のお店を廻った。この時期は売り切れの店が多く、必要な材料を全て揃えるためには様々なお店を回る必要があったのだ。

そうやって材料集めをしていた時、あるお店で、ある女性に出会った。
彼女の髪は紫色だった。

blog.amenote.net

彼女はそのお店の店員だった。彼女の髪色、スタイル、服装のセンス、声、顔、全てが僕の理想通りの女性だった。

――あぁ、僕はこの女性に出会う為に突然チョコレートが作りたくなって、いろんなお店を回っていたんだ。

全てが繋がったような気がした。
彼女を見た瞬間に、僕の中で全ての歯車が噛み合い、これまでの全ての辻褄が綺麗に縫い合わさった。
今思うと何故かわからないが、本気でこれほどまで大げさな感想を抱いていた。

僕はその日、レジでお会計をしてもらう時、勇気を振り絞って彼女に声をかけてみた。

「髪色、綺麗ですね」
「ありがとうごさいます。お客さんもいい色ですね」
「ありがとうございます」

たったこれだけだが、僕にとっては精いっぱいのアプローチであり、この会話に心から満足感を得ていた。
自分も派手髪でよかったと、心から思った。

しかし、さすがの僕もこれで終わりでは無い。

僕は二週間に一回ほどのペースでそのお店に通った。会うたびに何かしらの会話をして彼女に顔を覚えてもらい、少しづつ仲良くなった。

お店に行くと彼女の方から声をかけてもらえるようになったぐらいの時、僕はついにLINEIDを渡すことに成功した。とても快く受け取ってもらえたので、期待してLINEが来るのを待っていた。

――そして、LINEが来た。

LINEのトプ画が彼氏とのツーショットプリだった。

いや、まあ、うん。そうだよね。まあ、そうだよね。

とりあえず一応彼氏いるのかLINEで聞いてみよう。

ああ、うん。やっぱりいるよね。どう見ても彼氏だもんね、このプリ。


ということで、僕の心はポッキリ折れてしまった。
いや、「LINE交換する前に彼氏がいるかどうか確認しとけよ」とか、「彼氏いたからってそんな簡単に諦めんなよ」とか、そういうのはすごくよくわかるんだけど、一度折れてしまった僕の心は二度と戻らないのでした。

おわり

最終的に、お題のバレンタインデーとか全然関係ないんだけどね。
バレンタインデーって聞くと、毎年この出来事を思い出すので書いてみました。
うん、毎年思い出すの。去年の出来事を。

あ、チョコレートは作りましたよ。上手く出来ました。自分で食べました。
ん?その子にあげればよかったのにって?それはさすがにきもいでしょ。

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